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成年後見制度見直しへ 期間限定の利用可能に法制審に諮問

小泉龍司法相は2月13日、認知症などの人に代わって財産管理を担う成年後見制度の見直しを15日の法制審議会(法相の諮問機関)総会へ諮問すると表明した。見直しの要点は、一度選任すると原則として亡くなるまで利用をやめられない現行制度を改め、期間限定で選任できる仕組みなどを検討する。法制審での議論を踏まえ、2026年度までに民法などの関連法改正を目指す。
このほか、専門家を後見人にする場合は、毎月数万円の報酬を支払わなければならず、負担が重いとの指摘も見直し検討の根拠だ。また、後見人が支援する行為の範囲を限定することも論点の一つだ。
厚生労働省によると、成年後見制度の利用者数は2022年末時点で25万人程度にとどまっている。高齢化の進行に伴い、認知症患者が2025年には推計700万人以上に増加すると見込まれているのに引き換え、成年後見制度利用者は様々な制約から一向に広がっていない。

東京都 介護人材確保へ来年度から最大月2万円独自支給

東京都は介護人材の確保につなげようと独自に居住支援手当として、来年度から最大で月2万円支給する。これは都が他の地域に比べて住宅費が高い事情を踏まえ、介護職員を支援しようというもの。対象となるのは、新たに居住支援手当を設けた都内の介護保険サービス事業所。
具体的には週の実働が20時間を超える介護職員とケアマネジャーに1万円を、さらに勤続5年目までの介護職員には1万円を加算した2万円を支給する。都は障害者向けのサービスを手掛ける福祉事務所にも同様の支援を行うことにしている。都の推計では再来年度、都内で3万人程度の介護人材が不足する見込み。

23年の児童虐待12万2,806人で過去最多 7割が心理的虐待

警察が児童相談所(児相)に児童虐待の疑いがあると通告した18歳未満の子どもが、2023年1年間で12万2,806人(暫定値)に上り、前年から6.1%増え過去最多を更新した。児相への通告児童数は統計が残る2004年から19年連続で増えている。
内訳をみると、両親間での暴力といった面前DV(ドメスティック・バイオレンス)などの「心理的虐待」が前年比6.8%増と最多の9万761人で、全体の7割強を占めた。次いで多いのが「身体的虐待」で同4.2%増の2万1,520人、「怠慢・拒否(ネグレクト)」が同4.0%増の1万205人と続いている。

マイナビ 介護経営支援事業に参入 ノバケアと連携

マイナビ(本社:東京都千代田区)は2月6日、新たに介護経営支援事業を開始すると発表した。新規事業でヘルスケア領域に特化したAIテック企業のノバケア(本社:東京都港区)とパートナーシップを締結し、2024年春に介護加算取得支援サービスの提供を開始する。これにより、介護事業者の経営と介護サービスのクオリティの安定化に貢献する。

厚労省 4月からHib感染症加え”5種混合ワクチン”定期接種

厚生労働省は4月から、新たに肺炎などを引き起こすHib感染症を加えた「5種混合ワクチン」を正規接種に位置付けて接種する方針を決めた。対象となるのは生後2カ月から7歳半まで。一定の期間をあけて初回接種と追加接種で合わせて4回の接種が行われる。
子どもが接種する4種混合ワクチンは百日せき、破傷風、ジフテリア、ポリオを予防するためのもので、生後2カ月から接種が行われている。

23年の実質賃金2.5%減 給与増も物価上昇に追いつかず

厚生労働省が2月6日公表した毎月勤労統計調査(速報値、従業員5人以上の事業所3万余対象)によると、2023年の働く人1人当たりの実質賃金は前年と比べ2.5%減少した。現金給与の総額は増えたものの、物価上昇に追い付かず実質賃金は2年連続でマイナスとなった。
働く人1人当たりの現金給与総額は、基本給、残業代、ボーナスなどを合わせ月平均で32万9,859円となり、前年に比べ1.2%増え、3年連続でプラスとなった。フルタイムが43万6,849円、パートタイムが10万4,570円で、いずれも統計を取り始めた平成5年以降で最も高くなった。
しかし、物価上昇率3.8%と42年ぶりの記録的な高い水準となり、給与増が追い付かなかった。この結果、物価変動を反映した実質賃金で前年に比べ2.5%減少した。

岸田首相 マイナカード取得の完全義務化「難しい」

岸田首相は2月1日、衆院本会議でマイナンバーカードの取得義務化について「最高位の身分証として厳格な本人確認のもとで交付する必要があり、カードに顔写真を表示するとともに、対面での厳格な本人確認をするため、本人の申請によることとしていることから、現段階では難しい」と述べた。
現在の健康保険証は2024年12月で廃止され、原則マイナ保険証に一体化されるが、マイナンバーカードの取得自体は義務付けられていない。

一口30回以上噛んでいる人はわずか3.2% 高齢者の噛む力

ロッテ(本社:東京都新宿区)は、2月1日の「フレイルの日」に先駆け、全国47都道府県ごとに65〜80歳男女50名ずつを対象に行った高齢者の「噛む力」の実態調査を実施した。その結果を1月29日発表した。この要点は①高齢者の60.8%は食事の際に「よく噛むこと」を意識していない②専門家が推奨する一口あたりの噛む回数である「30回以上」噛んでいる人はわずか3.2%ーなどの実態が分かった。
噛む力が高い都道府県の第1位は高知県、同率第2位は埼玉県、兵庫県、福岡県、同率第5位が新潟県、富山県、静岡県だった。

ヤマト運輸 能登地震被災者を無償で最大6カ月見守り

ヤマト運輸(本社:東京都中央区)は1月29日、能登半島地震で被災した人を対象に同日から最大6カ月間「クロネコ見守りサービス ハローライト訪問プラン」の無償提供を開始すると発表した。令和6年能登半島地震の罹災証明書を持っている人が対象。受付期間は1月29日10時〜6月30日18時まで。申しもみは本人はじめ家族・親族なども可能。孤立しやすい一人暮らしの人や、高齢者など見守りを必要としている人で、見守りたい家族に安心を届ける。

外国人労働者 初の200万人突破 過去最多 前年比12.4%増

厚生労働省によると、2023年10月時点で日本で働く外国人労働者数が204万8,675人と初めて200万人を超えて過去最多となったことが分かった。前年同期22万5,950人増え、2022年からのの伸び率は12.4%に達し、前年の伸び率5.5%から一気に6.9ポイント上昇した。厚労省はコロナ禍前の伸び率に戻ってきていると分析している。
国籍別ではベトナムが最も多く25.3%で、次いで中国が19.4%、フィリピンが11.1%だった。産業別で最も多いのは「製造業」で27.0%、「サービス業」が15.7%だったが、大きく増えたのは「建設業」と「医療・福祉」分野だった。