50代女性の4割が「飲みにくい」 錠剤の不適切服用の実態調査

ジェネリック医薬品大手の沢井製薬(本社:大阪市淀川区)が、50〜70歳代の男女2,000人を対象に行った錠剤の服用調査によると、3割(29.8%)が薬やサプリを飲むとき「飲みにくい」と感じている。年代別では50代が32.6%と最も高く、とくに50歳代女性は40.5%が飲みにくさを感じているーことが分かった。
これは「錠剤嚥下障害」の回避や飲み込みにくさを解消するために、錠剤を砕いた服薬が行われ、「効きすぎ」「効果低減」など治療への悪影響や「苦みの増大」によるさらなる薬への抵抗感を引き起こすなどの問題が起こっている現状把握のため、沢井製薬が9月28、29日、実施したもの。
このほか、病院で処方された錠剤について、約3割(27.3%)の人が「飲みにくい」と感じており、「水の量が少なすぎた時」(34.1%)と「錠剤が大きい時」(29.8%)、飲み込みにくさを感じている。飲み込みにくい時、7.5人に1人(13.3%)は錠剤を砕いて飲んでいる。その他、「薬剤をカプセルから出して飲む」(6.7%)などこれらを合わせると20%を超える。
こうした中で、「錠剤を砕いて飲む」ことのリスクに対する認知は低い。錠剤を砕いて服用することで起きるリスクのうち、7割の人は「薬が効きすぎる」(74.3%)ことや「薬が効きにくくなる」(72.3%)ことを知らない。
2024年には、日本は50歳以上の人口が5割を超えると予測され、錠剤嚥下障害の対象者が今後急速に増えていくとみられる。