「つなぐ」カテゴリーアーカイブ

「育成就労」新設法案 衆院で審議入り 1〜2年の転職も可

問題山積だった技能実習制度に代わる外国人材の新制度「育成就労」を新設する法案などが4月16日、衆院本会議で審議入りした。転職の制限期間を業種ごとに1〜2年の間で設定できるように改める。技能実習制度では原則3年間認められていなかった転職を、本人の意向で1〜2年の就労後にできるようにする。技術を高めて長く働ける仕組みをを整備する。技能実習法や出入国管理法などを改定する。政府は2027年までの施行を目指す。

世界で1日10億食超を無駄に 日本は4,800万食相当を廃棄

国連環境計画(UNEP、本部:ケニア・ナイロビ)は2022年の世界の食品廃棄量について、「世界の家庭は1日当たり10億食超を無駄にしている」との推計を公表した。各国の統計などをもとにした推定では、2022年に世界の家庭から出た食品廃棄物は6億3,100万トンで1人当たり79kg
だった。日本では実に1日約4,800万食相当の食品が捨てられたとみられる。こうした状況をUNEPは、新興国などで「多くの人が飢餓に直面している中で、起きている世界的な悲劇だ」と警告している。

子育て支援 自営業は年収400万円で月額550円負担

加藤鮎子こども政策相は4月11日、少子化対策の財源として医療保険料と合わせて徴収する”支援金”について、自営業者らが入る国民健康保険での所得別の試算を公表した。この試算は妻と子ども1人を扶養する夫の場合が前提。
2028年度から負担する年収別国保の支援金負担額(月額)は、年収200万円の人は月250円、年収400万円で550円、年収600万円で800円、年収800万円で1,100円としている。

厚労省 4月からデイサービスで共同送迎を解禁

厚生労働省は4月から、デイサービスなどの通所系介護施設で高齢者を共同で送迎できるようにした。これまでは運転手の確保が難しい場合、利用を断るケースがあった。様々な業種で運転手不足が指摘される中、既存のあり方を見直し、今回他の施設の利用者も一緒に送り迎えできるようにして人手不足に対応する。

内閣府 東南アから高度人材確保 在留資格の見直しも

内閣府は4月10日、対日直接投資拡大に向け、関係省庁や有識者が参加する作業部会を開いた。同部会で東南アジアやインドのIT人材が日本で就業しやすいよう在留資格制度の見直しを検討する。今後2030年に向け、様々な数値目標を設定することも決めた。
同日開いた「海外からの人材、資金を呼び込むためのタスクフォース」では、重点的に取り組む4項目として①投資機会の拡大②高度人材の確保③海外企業との協業促進④ビジネス・生活環境の整備ーを挙げている。

成年後見制度 法制審が議論開始 抜本的課題の見直しを!

法制審議会(法相の諮問機関)の民法部会は4月9日、成年後見制度の見直しの議論を開始した。2026年度までに民法などの関連法の改正を目指す。
成年後見制度は認知症患者など判断能力が不十分な人に代わって後見人が預貯金の管理や契約などを支援する仕組み。親族のほか、弁護士や司法書士など専門家が就く。後見人の支援対象は、
財産管理から普段の買い物まで範囲が広い。
ただ、専門家を後見人とするには相応な報酬を支払わなければならない。ところが、年金に依存している数多くの、判断能力の衰えた認知症予備軍ともいえる高齢者にはそのような支払い能力はない。経済的な負担を減らし、使いやすい仕組みに改善する必要がある。そうしない限り、この成年後見制度が普及することはない。日々の暮らしの中で、様々な悩みを抱えた高齢認知症者が置き去りにされた状況は改善しない。現状の本質的な課題に即した抜本的改革に向けた議論が求められる。
厚生労働省によると、認知症患者は2025年におよそ700万人になる。一方、成年後見制度の利用者は2022年末でおよそ24万5,000人にとどまり、普及していない。

後期高齢者の保険料 全国平均が初の月額7,000円超え

厚生労働省によると、75歳以上の人が加入する「後期高齢者医療制度」の今年度の保険料は全国平均1人当たり月額7,082円と、月額で初めて7,000円を超える見込みとなった。前年度と比べると507円(7.7%)増えて、平成20(2008)年度の制度開始以降、最も大きな引き上げ幅となる。医療費全体の伸びに伴う現役世代の負担増を抑える制度改正などによるもの。

75歳以上保険料 24年度平均月7,082円 伸び率過去最大

厚生労働省は4月1日、75歳以上の約2,000万人が加盟する後期高齢者医療制度に関し、保険料の見込額を公表した。1人当りの全国平均の月額は2024年度が7,082円で、2022〜2023年度と比べて507円(7.7%)増となり、伸び率は過去最大となった。2025年度はさらに増えて7,192円となる。
現役世代の保険料負担を抑える狙いがある。

定員割れで看護学校”閉校”続出, 入学者5年で7,000人近く減

全国で看護学校の入学者数が減少傾向にある。少子化の影響などで定員割れが続き閉校を決めた学校も相次いでいる。厚生労働省のまとめによると、看護が学べる大学はこの10年で全国で88校増えた一方で、短期大学や専門学校は合わせて58校減少している。
また、看護を学べる学校への入学者数の推移をみると、5年連続で減少している。2023年度は2018年度に比べ7,000人近く減り、6万171人にとどまっている。