「つなぐ」カテゴリーアーカイブ

エーザイ認知症薬レカネマブ 米FDA諮問委が正式承認勧告

米食品医薬品局(FDA)は6月9日、エーザイと米バイオジェンが共同開発するアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」に関する諮問委員会を開き、正式承認を推奨すると勧告した。これを受け、FDAは7月6日までに可否を判断する予定。米国ではレカネマブは2023年1月にFDAが下した”仮承認”ともいえる迅速承認の状況にある。
米国で正式承認されれば日本や欧州など世界で一気に普及が進む可能性がある。レカネマブはFDAが迅速承認した際、提出された治験のデーターでは、早期アルツハイマー病患者に対し、認知機能の悪化スピードを27%遅らせる効果が示されている。

エーザイ 早期アルツハイマー病新薬を韓国で承認申請

エーザイ(本社:東京都文京区)は6月8日、米国バイオジェンと共同開発する早期アルツハイマー病治療薬「レカネマブ」について、韓国食品医薬品安全処(MFDS)に新薬承認を申請したと発表した。レカネマブは早期アルツハイマー病の患者を対象としており、症状の悪化を27%抑えるとされている。
レカネマブ米国ですでに条件付きの承認にあたる「迅速承認」を取得している。日本、欧州、中国、英国などでも承認申請している。今回の韓国に続きアジア各国での新薬承認の申請をしていくとしている。

政府 在留資格「特定技能2号」の11分野へ拡大を閣議決定

日本政府は6月9日、熟練した技能を有する外国人労働者が取得できる在留資格「特定技能2号」を現在の2分野から11分野へ拡大する案を閣議決定した。2号を取得すれば無期限就労が可能になるうえ、家族の帯同も認められる。今回、2号の追加が決まったのはビルクリーニング、製造業、自動車整備、航空、宿泊、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業の9分野。
特定技能は2019年4月にスタート。在留期間が通算5年の「1号」と、在留期間の更新回数に上限がない「2号」がある。1号は12分野あり、家族の帯同は認められていない。一方、2号は家族の帯同が可能だが、これまでは「建設業」「造船」の2分野しか認められていなかった。

技能実習制度は「発展的解消」転職可能な新制度創設へ

政府は6月9日、外国人材の受け入れ・共生に関する閣僚会議で受け入れ制度の改正方針を決めた。技能実習制度は国際貢献の目的と実態が大きく異なるため「発展的に解消」し、人材確保と人材育成を両立する代替の新制度を設ける。特定技能制度に関しては、長期就労が可能な業種を拡大する。外国人労働者の門戸を広げ、働き手不足に対応する。

「準難民」受け入れ 改正入管法成立 不法滞在の扱い厳格化

紛争地から逃れてきた人を「準難民」として受け入れる改正入管法が6月9日の参院本会議で可決、成立した。
改正案は2つの柱からなる。一つは紛争地からの避難民を難民に準ずる「補完的保護対象者」として受け入れる枠組みの創設。この補完的保護対象者には難民と同様に定住者の在留資格を与えたり、国民年金を支給したりする。就労の制限もなく、永住許可の要件も緩和する。
もう一つの柱が不法滞在者の扱いの厳格化。難民認定を申し出ると本国への送還手続きを止める制度を改める。政府はこれまで在留資格を失った外国人が難民申請を繰り返し、日本での滞在延長に利用する点を問題視。今回の改正法では送還手続きを止められる申請を原則2回までと定めた。入管当局は相当の理由のある資料が提出されない限り3回目の申請を認めず、強制送還の手続きに入る。

改正旅館業法成立 宿泊客に感染対策で予防措置の要請可能に

宿泊施設としてこれまで対応に限界があった顧客への感染対策で、発熱などの症状がある顧客に感染対策を要請できるようにする改正旅館業法が6月7日、参院本会議で可決、成立した。この結果、顧客に新型インフルエンザ等の感染症流行時に限り、検温やマスク着用といった対応を要請できるほか、医療機関の受診や診療結果の報告を求めることも可能になる。また、感染が発覚した場合には宿泊を拒めるようにもする。年内に施行する。
従来は、顧客の感染防止策は任意だった。そのため、新型コロナウイルス禍では発熱のある宿泊客が旅館の求める対策に応じず、従業員や他の顧客の安全確保に支障をきたすケースがあった。

大阪 高齢者施設の「9割以上」でコロナ5類移行後も制限

大阪府内の高齢者施設を対象にNHKが行ったアンケート調査によると、新型コロナウイルスが5類に移行した後も、何らかの制限をしている施設が96.1%に上り、施設で暮らす高齢者の生活に影響を与えている実態が明らかになった。調査は5月に大阪府社会福祉協議会の協力を得て、特別養護老人ホームなど大阪府内470の高齢者施設を対象に実施し、255の施設から回答を得た。
5類移行後の制限内容を尋ねたところ、「時間制限」が87.8%、「人数制限」が77.6%、「身体接触の制限」と「パーティションの設置」いずれも41.2%と続いている。さらに直接の面会を制限する「オンラインの面会」21.6%、「施設の窓を隔てた窓越しの面会」11.8%などとなっている。
回答した施設では88.2%がクラスターの怖さを経験したとし、移行後も制限を継続する理由について「高齢者の重症化リスクはなくなっていないから」、「5類移行後の医療体制に不安があるため」と回答している。
ただ、施設でも制限による弊害は認識し、面会制限により認知症や認知症の疑いのある入所者への影響を尋ねると、半数を超える54.5%の施設が「影響があったと思う」と回答。具体的には「表情や感情表現が乏しくなった」、「意欲が低下した」、「日時が分からなくなった」、「家族の顔を忘れた人がいた」などと回答している。

22年の合計特殊出生率1.26 過去最低 7年連続低下 厚労省

厚生労働省のまとめによると、1人の女性が生涯に産む子どもの数を示す合計特殊出生率が、2022年は1.26にとどまった。これは2005年と並んで過去最低で、低下は7年連続。新型コロナウイルス禍で、本来の男女間の恋愛、そして結婚、出産が、感染リスクを恐れて大幅に後退、あるいは見合わせるケースが増えたことが影響したとみられる。少子化・人口減少カーブを少しでも緩やかに、そして出産や子育てなどへの若年層の不安をどう取り除いていくのか?社会や経済の活力を維持できるのか?まさに瀬戸際だ。

東大 川崎市とナノ医療・看護ケアイノベーションで基本協定

東京大学(本部:東京都文京区)は5月31日、公益財団法人川崎市産業振興財団(所在地:神奈川県川崎市)および川崎市とともに、ナノ医療および看護ケアイノベーションの推進と普及に向けて協力する基本協定を締結したと発表した。3者協働により、医療・ケア人材の不足と医療従事者への過度な負担集中といった社会課題の解決につながる新たなケアサービス・システムの創出に貢献する。