「アジア」カテゴリーアーカイブ

大阪府立高校生17人に1人がヤングケアラー 支援策検討へ

家族の介護や世話を担う子ども「ヤングケアラー」について、全日制の大阪府立高校生を対象にした調査で、17人に1人にあたる5.7%が「世話している家族がいる」と回答したことが11月30日、分かった。「友達に気を使わせてしまうと思い、誰にも助けを持ちめられなかった」とする、家庭の事情を抱える該当者は周囲に少なからずいる。
国は実態調査を実施し、ヤングケアラーの支援に乗り出している。大阪府も今回の調査結果を分析し、具体的な支援策の検討を進める方針。

地域を元気に!九条商店街に地域住民との交流の場

「地域を元気に 推進委員会」はこのほど、地域住民を対象とする当面の運営方針を明らかにした。
この主旨は活動の拠点である大阪市西区の九条商店街の一角、コミュニティーROOM恵人(けいと)を会場に、地域住民が気軽に立ち寄れる場所として①介護職の研修セミナー②暮らし・住まいの相談室③成年後見制度の研修セミナー④ふれあい広場-などを定期的に開催し、地域住民との交流の場としていく。この主な対象は高齢者はじめ障がい者、およびその家族だが、こうした活動を通じて、この周辺エリアを高齢者から子育て世代、若年世代にも優しい街=コミュニティを地道に蘇らせていきたいとしている。
商店街のアーケードを往来する人たちの中には、日々の暮らしの中で困りごと・悩みごとを抱えている人が多い。また、家族を含め認知症に直面している人が少なくない。そこで、同委員会が目先に迫ったケースや、近い将来に備えるケースも含め、専門的な立場から解決に向け具体的な相談に応じようというもの。
当面、社会福祉士、ケアマネジャー、行政書士、法律事務所、不動産仲介事業者、成年後見センター、人材紹介事業会社など専門家にによる、上記の①~④のセミナーや相談会を月1回程度開いていく予定。ただ、いぜんとして収束の気配がないコロナ禍で、規模と開催時期がイレギュラーになったり、変わる可能性があるという。このほか、同拠点で副収入の確保を望む人にパート・アルバイトの就労先の紹介なども予定している。

地域を元気に!幅広い企業の協力でネットワークづくり

「地域を元気に 推進委員会」はこのほど、社会福祉活動を軸とする当面の運営方針および中期的な運営構想を明らかにした。同委員会は大阪市西区・九条商店街の一角「コミュニティーROOM恵人(けいと)」を拠点に、幅広い企業の協力を呼び掛け、全国の拠点をつなぐネットワークづくりを進めていく考えだ。
この中核組織の最大の特徴は、構成メンバーに社会福祉士、ケアマネジャー、行政書士事務所、法律事務所、税理士事務所、不動産仲介事業者らプロの集団を擁していること。このため、地域の企業法人はもとより、地域住民個々の直面している問題はじめ、近い将来に備えた課題や悩みごと・困りごとの相談に、きちんと法的な根拠をもって相談に乗り、具体的なアドバイスができる点にある。
コロナ禍で萎(しぼ)んだ日本経済を立て直すには、大企業だけでなく、群小の中小企業が活力を取り戻すしかない。でなければ地域経済の回復は望めない。それには個々の企業が、新たな施策や運営方針のもと、従業員の暮らしを守る姿勢を鮮明にし、将来にわたって安心して働ける環境づくりをすることが重要だ。

「異業種協同組合」結成視野 ! 地域の幅広い企業に呼び掛け
そこで、同委員会では地域の幅広い企業に、こうした視点から社業および従業員の暮らしを守るための、お手伝いや支援を行っていこうというわけだ。地域には幅広い業種があり、同委員会を軸に交流が生まれれば「異業種協同組合」の結成も視野に入れている。この趣旨に賛同する参画企業は、このサイトに業容紹介ページ(A41ページ相当)をつくり、企業の周知・販促活動の一助としてもらう。他地域に賛同する企業があれば順次広げ、全国の拠点をつなぐネットワークづくりを進めていく考えだ。

「地域を元気に! 推進委員会」の活動 いよいよ始動

地域住民、そして地域の中小企業を元気にし、崩壊しつつあるコミュニティの再構築を目指す「地域を元気に 推進委員会」の活動が8月30日、活動拠点の大阪市西区・九条商店街の一角、「コミュニティーROOM恵人(けいと)」でスタートした。
同委員会はこの3カ月余りの間、始動を準備、そのたびに繰り返される新型コロナによる緊急事態宣言発令、「まん延防止等重点措置」に遭い、始動を見合わせてきた。このため、”密”を避けるため幅広い呼びかけは自粛し、限られた人数の高齢者をはじめとする地域住民を対象に、口コミで知人に案内しただけだったが10人余が集まり、同活動の立ち上げ・始動となった。
今回は、関西福祉学院(本部所在地:大阪市淀川区)で介護職員の資格取得のための講座の講師を務める賀川氏を講師に招き①認知症サポーター養成研修、そして一般社団法人 福祉後見サポートセンターの杉本悦子代表による②成年後見制度の紹介-の2部構成で、活動の一端を披露した。
1部の認知症サポーター養成研修では、認知症の中核症状と「BPSD」と呼ばれる状況にある認知症の行動・心理症状について、とくに時間を割き、説明が加えられた。質問コーナーでは認知症者に対する家族の接し方、屋外通行時、認知症が疑われる人を見かけた際の接し方、サポートの仕方などについての、やり取りを交えた対応法が示され、参加者らは熱心に聞き入っていた。
認知症サポーターの人数は、平成17年度からの累計で1,327万9,863人(キャラバン・メイト16万8,680人を含む)に上っている。
2部の、2000年にスタートした成年後見制度の紹介では、制度の趣旨・目的、そして後見を依頼する本人の判断能力に応じた制度の中身など、法定後見制度・任意後見制度などが紹介された。認知症、知的障害、精神障害、発達障害などを抱えた人はもちろんだが、誰もがいずれ必要になるのが後見制度。具体的なケース・モデルのもと、今後詳しい内容の紹介が聞きたくなる説明会だった。

20年の認知症行方不明者1万7,565人,8年で1.83倍

警察庁のまとめによると、2020年中に認知症やその疑いで行方不明となり、警察に届け出があったのは、前年より86人増の1万7,565人に上ったことが分かった。2012年の統計開始から毎年、過去最多を更新し、8年で1.83倍に達した。都道府県別では大阪が最多の1,990人だった。また、2020年中に所在を確認できなかったのは31人減の214人だった。

高齢者施設 神戸市で25人 大阪・門真市で13人死亡 医療崩壊で

新型コロナウイルス変異株が猛威を振るう中、高齢者施設でのクラスター(集団感染)が深刻化している。
神戸市は5月7日、同市長田区の老人保健施設で入所者と職員の計133人が感染し、うち入所者25人が死亡したと発表した。25人のうち23人は医療機関に入院できず、施設内で亡くなった。市によると、これまでに感染が確認されたのは入所者97人と職員36人。市内では感染者が急増しており、医療機関の病床がひっ迫している。
大阪府門真市の高齢者施設でもクラスターが4月中旬に発生し、入所者と職員の計61人が感染、うち入所者の60~90歳代の男女13人が亡くなっていたことが7日分かった。13人のうち8人が、施設内で待機中か、施設から救急搬送された後に亡くなった。

大阪メトロG 市内3エリアでオンデマンドバスの社会実験

大阪メトログループは3月30日から大阪市生野区と平野区の合わせて3エリアで、利用者が予約した日時や乗降場所に合わせて運行する「オンデマンドバス」の社会実験を始めている。運賃は大人210円、小児110円と市内を走る路線バスと同金額。使用している車両は、最大で8人乗りの乗客が乗れるワンボックス車。同実験は9月末までの予定。
オンデマンドバスは、運行する時間とルートが決められている路線バスとは違って、利用者が希望する乗車日時や出発地、目的地に応じて柔軟に運行するバス。複数の利用者が乗車する際、AI(人工知能)によって最適なルートを割り出して運行する。
社会実験が行われているのは生野区西部、平野区加美周辺、平野区長吉東部の3エリア。利用者はスマートフォンのアプリや電話を使って配車予約するときに、乗車したい時間やバス停、目的地のバス停などを指定する。運行時間は午前6時から午後11時までの間。バス停は各エリア内におよそ300m間隔で設置されており、生野区西部に73カ所、平野区加美に66カ所、平野区長吉東部に51カ所ある。
大阪市は、自宅から最寄りのバス停までの移動が困難な高齢者が増え、買い物や病院への通院が思うようにできない「ラストワンマイル問題」の解決策として、自宅近くまで配車できるオンデマンド交通(バス・タクシー)の導入を検討している。

閉校の柏原東高同窓会 ベトナムの小学校新設に800万円寄付

大阪府立高校再編整備の一環で、今年度限りで閉校する柏原東高(所在地:柏原市)の同窓会が、ベトナムの公立小学校に、積み立てられた同窓会費800万円を寄付した。寄付したのは貧困家庭の児童らが通うティエンソン小学校キムソン分校。柏原東高の愛称「カシトン」にちなみ、「キムソンカシトン分校」と名前を変えた。
従来のキムソン分校は老朽化が激しく、トイレも安全な飲み水もない小学校だったが、新設された分校校舎はトイレや、浄化槽付きの井戸が整備された。

生活保護引き下げは違法 大阪地裁が初の減額取り消す判決

大阪地方裁判所は2月22日、国が生活保護の支給額を平成25年から平成27年にかけて最大で10%引き下げたことの是非をを巡る裁判で、「最低限度の生活の具体化に関する国の判断や手続きに誤りがあり、裁量権を逸脱・乱用し、違法だ」として、支給額の引き下げを取り消す判決を言い渡した。
平成25年度からの生活保護の支給額の引き下げを巡っては、大阪府内の受給者42人が減額取り消しなどを求めていたほか、全国29地裁(原告約900人)で集団訴訟が起こされ、判決の言い渡しは2件目だったが、違法と判断して引き下げを取り消したのは今回が初めて。