「つなぐ」カテゴリーアーカイブ

大阪市7月から試行「こども誰でも通園制度」利用受付開始

大阪市は6月3日から、7月から市内9つの区の17の保育施設で試行的に実施される「こども誰でも通園制度」の利用申請の受け付けを開始した。対象は市内に住む生後6カ月から3歳未満の未就園児で、1人につき月10時間まで利用できる、利用料は1時間あたり300円だが、施設によっては給食やおやつなどの実費分が上乗せされる場合があるという。
こども誰でも通園制度は、保護者が働いていなくても、子どもを保育所などに預けられる事業制度で、令和8年度から全国の自治体で導入される予定。

神奈川特区で介護支援ロボ実用化 センサーが排尿感知

神奈川県は5月29日、相模原市など10市2町を対象とした「さがみロボット産業特区」で、実証実験などの支援をしてきた介護支援ロボットが実用化され、販売開始されることになったと発表した。センサーで利用者の排尿の状態を感知し、おむつ交換やトイレ誘導のタイミングが分かりやすくなる。経験の浅い人でも排泄ケアをサポートでき、ヘルパーなど介護現場の負担軽減や人手不足対策につながる。
開発したのは、大人用紙おむつなどを手掛ける光洋(所在地:横浜市)で、商品名は「おむつナビ」。専用の尿とりパッドに発信機(クリップ)を装着し、パソコンやタブレットに排尿の状態を表示する。価格は1セット43万750円(税別)。別途年間7万5,000円のメンテナンス代が必要。月額10万円からのレンタルプランも用意する。同県には購入価格の3分の1を補助するロボット導入支援補助金制度がある。

仏壇のはせがわ 終活を死後事務までパックでサポート

仏壇・仏具事業を主に手掛けるはせがわ(東京本社:東京都文京区、福岡本社:福岡市博多区)は5月28日、全国136店舗(2024年5月現在)で6月1日から、顧客の終活をサポートするサービス「あんしん終活パック」の提供を開始すると発表した。墓じまいや葬儀の生前契約、遺言の作成、相続手続きの代行、遺品整理を含めた死後事務委任など、生前整理から亡くなった後の葬儀供養、その他諸手続きをサポートする。

マイナビ ベトナムの介護事業の「WeCare247」へ出資

マイナビ(本社:東京都千代田区)は5月28日、ベトナムで介護人材と被介護者のマッチングサービスを手掛けるWeCare247 Joint Stock Company(本社:ベトナム・ホーチミン市、以下、WeCare247)へ出資したと発表した。WeCare247の質の高いサービスの提供をもとに、被介護者およびその家族への支援を充実。マイナビはWeCare247への投資と成長サポートを通して、人々の生活の質の向上を目指す。
ベトナムでは急速に高齢化が進んでおり、人口1億人のうち65歳以上の割合は10%を超え、2039年までに15%以上に達すると予測されている。その一方で、同国では病院・病床数が不足していることから、家族が介護する慣習があり。被介護者およびその家族にとって”介護”は重い課題となっている。

サイバーダイン マレーシア・ペラ州施設にHAL大型納入へ

産業・医療用装着型ロボット「HAL」を手掛けるサイバーダイン(本社:茨城県つくば市)は5月27日、マレーシアのスティーブン・シム・チー・キオン人的資源省ら一行が23日、同社を訪れ、2024年末にペラ州で開業予定の社会保障機構(SOCSO)のリハビリセンター向けにHALの大型購入オファがあったと発表した。
建設中の国立神経ロボットサイバニクス・リハビリテーションセンターにはHAL50セット(65台)が納入予定で、単一施設への導入数としては世界最大という。SOCSOは2018年に東南アジアで初めてHALを導入。2024年3月末時点で、マレーシア国内12施設で114台のHALが稼働している。

認知症の原因物質を無毒化する触媒を開発 東大など

東京大学の金井求教授らは、アルツハイマー病の原因物質とされるタンパク質の「アミロイドベータ(Aβ)」を無毒化する触媒を開発した。
一連の流れは次の通りだ。研究チームが開発した化合物「LEV」は、注射で投与すると血管を通じて脳内に届く。体外から分子に光を当てると、アミロイドベータを酸化する反応が生じ、塊状のアミロイドベータがほぐれる。すると、免疫細胞のミクログリアがアミロイドベータを除去する働きを促す仕組み。マウスで効果を確認した。今後、臨床応用を目指す。
これらの成果をまとめた論文を国際科学誌「アドバンスト・サイエンス」に掲載した。

「レカネマブ」韓国でアルツハイマー病治療剤で承認取得

エーザイ(本社:東京都文京区)とバイオジェン・インク(本社:米マサチューセッツ州ケンブリッジ)は5月27日、ヒト化ヒト可溶性アミロイドβ(Aβ)凝集体モノクローナル抗体「レケンビ(R)」(一般名:レカネマブ)について、「成人のアルツハイマー病(AD)による軽度認知障害および軽度の認知症の治療の治療」を適応として、韓国食品医薬品安全処(MFDS)より承認を取得したと発表した。今回の承認は米国、日本、中国に次いで4カ国目となる。
韓国における65歳以上の認知症患者は2021年時点で約90万人と推計され、65歳以上の10人に1人が認知症、5人に1人は軽度認知障害(MCI)といわれている。

改正育児・介護休業法成立 子どもの対象年齢を拡充支援

育児と仕事の両立を支援するため、これまで子どもが3歳になるまでが中心だった措置を拡充することを盛り込んだ改正育児・介護休業法などが5月24日、参院本会議で与野党の賛成多数で可決、成立した。2025年4月以降、順次施行する。
改正育児・介護休業法は、新たに企業に対し①残業の免除対象を3歳から小学校に入学するまでの子どもを持つ親にも広げる②3歳から小学校に入学するまでの子どもを持つ親を対象に、短時間勤務制度や始業時間の変更、テレワーク、時間単位で取得できる休暇の付与など、複数の制度の中から2つ以上を設けることを義務付ける③子どもの「看護休暇」の取得を、感染症に伴う学級閉鎖や、入学式など行事への参加もできるようにし、対象を小学3年生まで広げる④男性の育児休業の取得状況の公表義務を、これまでの「従業員が1,000人を超える企業」から「300人を超える企業」に広げるとともに、目標設定を100人を超えるすべての企業に義務付けるーとしている。
一方、介護との両立をめぐっては、支援制度を利用せずに離職に至るケースが多いことから、企業に対し①家族の介護が必要となった従業員に介護休業等の制度を周知し、取得の意向を確認する②介護に直面していない従業員にも早めに制度を周知することを義務付けるーとしている。

新設「育成就労」法案 衆院通過 出入国管理法改正案

外国人労働者の技能実習に代わる「育成就労」制度と出入国管理法などの改正案が5月21日、衆院本会議で与党などの賛成多数で可決された。政府は法案が成立すれば2027年度までの施行を目指す。これにより、育成就労(3年間)を終えて試験の受かれば、さらに技能レベルが高い在留資格「特定技能」に移行できるようになる。また、永住許可制度を見直し、税や社会保険料の納付を故意に怠った場合は、永住許可を取り消すことができるようになる。

離婚しても父母で養育「共同親権」認める改正民法成立

離婚後の共同親権が可能となる改正民法が5月17日、参院本会議で可決、成立した。与党や立憲民主党、日本維新の会などが賛成、77年ぶりの見直しとなった。2026年までに施行する。
今回の改正では、離婚後の父母が協議して共同親権か単独親権かを選び、協議で折り合えない場合は、家庭裁判所が判断する。また、ドメスティック・バイオレンス(DV)や虐待の恐れがあれば、どちらかの単独親権を認めるとしている。ただ、この共同親権には専門家の間でも賛否がある。例えばDVや虐待のリスクを家庭裁判所が見抜けるかどうかなど課題も少なくない。