「つなぐ」カテゴリーアーカイブ

エーザイ認知症薬レカネマブ 米FDAに皮下注射製剤の申請

エーザイ(本社:東京都文京区)とバイオジェン・インク(本社:米マサチューセッツ州ケンブリッジ)は5月15日、早期アルツハイマー病治療薬レカネマブについて、米国で皮下注射製剤の承認取得に向けて、食品医薬品局(FDA)に対して段階的申請手続きを始めたと発表した。この段階的申請は、FDAによるFast Track指定を受けたことに基づくもの。

24〜26年度介護保険料 全国平均で3.5%増の6,225円

厚生労働省は5月14日、2024〜2026年度の65歳以上の介護保険料が全国平均で2021〜2023年度比3.5%増の月6,225円になると発表した。制度が始まった2000〜2002年度と比べて2.1倍になった。介護サービスの公示価格である介護報酬がプラス改定され、費用が増えることも響いた。
介護報酬は3年に1度改定される。2024年度の介護報酬は1.69%のプラス改定で、介護職員の賃上げ分がそのうちの6割を占めた。今回保険料を引き上げた自治体は全体の45.3%、据え置いた自治体は37.2%だった。

会話型 認知症診断支援AIプログラムの社会実装で3社協業

FRONTEO(本社:東京都港区)、塩野義製薬(本社:大阪市中央区)、スズケン(本社:名古屋市東区)の3社は5月13日、会話型 認知症診断支援AIプログラムの社会実装を目的とし、協業すると発表した。AIモデルを含めたプログラムを運用するFRONTEOと塩野義製薬が主体となって開発を行い、全国の医療機関等との強固なネットワークを保有するスズケンが日本国内で独占的に卸物流を担う。これにより、早期の市場浸透が期待される。

熊本県 「半導体ビザ特区」申請 在留資格審査の迅速化へ

熊本県は5月10日、半導体関連業務に携わる外国人高度人材が日本国内で就労するのに必要な在留資格審査の迅速化に向けて、国家戦略特区の指定申請をしたと発表した。これは、同県菊陽町で台湾の半導体受託生産で世界大手、台湾積体電路製造(TSMC)が進出、第1工場を2月に開所し、第2工場の建設決定、さらにソニーグループの進出が決まるなど関連産業集積が進んでいることを見据えたもの。これを機に海外から優れた人材の円滑な獲得を進め、地域の半導体産業の一段の振興を目指す。
一般に在留資格認定証明書の交付には最大で3カ月程度かかるといわれるが、同県によると中小企業診断士らに依頼するなどして審査を代行し、必要な期間を1カ月程度まで短縮することで、円滑な人材確保につなげたいとしている。

実質賃金 3月2.5%減 24カ月連続マイナス 過去最長に

厚生労働省が5月9日発表した3月の毎月勤労統計調査(速報、従業員5人以上の事業所)によると、1人当たりの賃金は物価変動を考慮した実質で前年同月比2.5%減少した。減少は24カ月連続で、比較可能な「1991年以降で過去最長を更新した。給与総額は伸びているが、物価高に追いつかない状態が続いている。実質賃金の減少幅は2月のマイナス1.8%から拡大した。

認知症患者 30年に推計523万人 8年間で約80万人増加

厚生労働省研究班の調査によると、認知症の患者数が2030年に推計523万人に上ることがわかった。2022年時点の443万人から8年間で約80万人増える。高齢化の進展に伴い2050年には587万人、2060年には645万人と増加する。これに加えて危惧されるのが、認知症予備軍とされる軽度認知障害(MCI)の患者数の増加だ。MCI患者は2030年に593万人、2060年には623万人まで増えると推計した。MCIは認知症の手前の段階にあたり、この予備軍を含めると、認知症患者数は2030年には1,100万人を超す。
年齢別に認知症患者の割合をみると、65〜69歳では1.1%、70〜74歳では3.1%にとどまるが、75〜79歳では7.1%に増加し、90歳以上では実に50.3%と一気に高くなる。男女別に認知症患者をみると、女性の方が高かった。85〜89歳では女性が37.2%、男性が25.2%、そして90歳以上では女性55.1%、男性36.6%だった。
厚生労働省研究班が福岡県久山町、石川県旧中島町(現七尾市)、愛媛県旧中山町(現伊予市)、島根県海士町の4地域に居住する65歳以上の高齢者を対象に調査した。

ミャンマー軍政の労働省が男性の海外就労手続き一部停止

ミャンマー軍事政権が男性国民の海外就労のための手続きを一部停止したことが分かった。複数の送り出し機関によると、軍政の労働省が地元の送り出し機関などを通じた求人票の処理を5月1日から凍結した。同省は一時的な措置とし、理由は明らかにしていない。
ただ、この停止が長引くと、日本との間で増えている旧「技能実習」や「特定技能」の資格に基づく渡航に影響が出る。同国では国軍が徴兵制を発効し、若者の国外流出が広がる中だけに、今回の措置、今後の見通しが不透明だ。

ニチイ学館 経産省の家事支援サービス実証事業に参画

ニチイ学館(本社:東京都千代田区)は5月2日、同社が展開する家事代行「サニーメイドサービス」で、経済産業省が主導する「家事支援サービス福利厚生導入実証事業」に、家事支援サービスの提供事業者として参画したと発表した。
家事支援サービス福利厚生導入実証事業とは、中小企業等が福利厚生として家事支援サービスを導入することで、サービス利用料の3分の2を国が負担する経済産業省主導の取り組み。サニーメイドサービスは、ニチイ学館が長年培ってきた「ニチイ」ブランド力に、家政大国フィリピンの実務スキルを融合させ、2018年に新ブランドとしてスタートした家事代行サービス。
フィリピン政府公認の家事専門資格を取得し、1年以上の実務経験を積んだスタッフが訪問する。2名1組で訪問しサービスを提供する。土日祝日、早朝から深夜まで(6時〜22時)、最短1回1時間から利用可能。サービス提供エリアは東京都、神奈川県、大阪府(大阪市、豊中市、池田市、箕面市)、兵庫県。ただし離島や一部山間部を除く。

エーザイ「レカネマブ」24年1〜3月売上収益28.3億円

エーザイ(本社:東京都文京区)は4月24日、早期アルツハイマー病治療薬「レカネマブ」の2024年1〜3月の売上収益が28億3,000万円(速報値)になったと発表した。2023年10〜12月と比べ約2.7倍に上った。レカネマブは米国で2023年7月に正式承認され、日本では同年12月に発売された。

ウェルG ベトナムでビングループと高齢者施設で協業

医療介護事業のウェルグループ(本社:奈良県大和郡山市)はこのほど、ベトナムのコングロマリット(複合企業)大手、ビングループと医療介護ヘルスケア分野で協業に関する覚書(MOU)を締結した。この第一弾として、高齢者向けリハビリ施設を共同開発する。
4月中にホーチミン市に子会社を設立し、医療連携の介護プログラムやICT(情報通信技術)を使った施設の運営ノウハウを提供する。