「アジア-社会」カテゴリーアーカイブ

日本の人口減50万人超えで最大に 11年連続減 外国人286万人

総務省の住民基本台帳に基づく人口動態調査によると、1月1日時点の日本の人口は1億2,427万1,318人と前年から50万5,046人(0.40%)減少した。減少幅は1968年の調査開始以来最大で、11年連続の減。出生数が86万6,908人とこれまでで最も少なかった一方、死亡した人は過去最多の137万8,906人に上り、「自然減」は12年連続で拡大した。人口が増えたのは東京都、神奈川県、沖縄県の3都県のみだった。外国人は7.5%増えて過去最多の286万6,715人となった。外国人の増加は6年連続。
15~64歳の生産年齢人口は日本人全体の59.3%と3年連続で6割を切って過去最低を更新した。生産年齢人口の減少=国力の衰退を回避し、日本が今後とも持続的な経済成長を実現していくためには①定年延長など高齢者が働き続けられる環境を官民挙げて整備していく②様々な業種・職種で、外国人労働者を組み込んだ産業構造に変換していく-ことが求められる。

コロナ禍で生活苦融資1,000億円超 申請数殺到リーマンSの80倍

全国社会福祉協議会(全社協)によると、新型コロナ禍に伴う収入の激減で生活が苦しくなった世帯が最大20万円を無利子で借りられる「緊急小口資金」への申請が殺到している。申請総額は約1,045億円となり、7月24日時点でリーマン・ショックの影響が大きかった2009年度の約80倍に上ることが分かった。申請数は7月以降も週2万~3万件ペースで増加しているという。
この緊急小口資金は、もともと低所得世帯が対象の制度だが、政府がコロナ対応の特例として対象を拡大したもの。

中国「高齢者能力評価師」正式な職業として認定 介護政策の立案視野

日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、中国の人力資源・社会保障部・国家市場監督管理総局、国家統計局はこのほど、「高齢者能力評価師」など9つの新職業を発表した。「中国職業分類大典(2015年度版)」の発表以来、今回が3度目の新職業追加となる。
高齢者能力評価師を正式な職業として認定することにより、統一基準に沿った要介護レベルの評価数を拡大し、実態を踏まえた政策立案に繋げていく意向とみられる。
高齢者能力評価師は、高齢者の生産活動能力、認知能力、精神状態などの健康状況の測定・評価を行う人員と定義される。また、主要業務として①高齢者の基本情報や健康状態に関するデータを収集し、記録する②高齢者の日常生活における活動能力を評価する③測定・評価結果に基づき高齢者の能力等級を確定する-など6点を挙げている。

コロナで解雇・雇い止め3万人超え 1カ月で1万人増加

厚生労働省のまとめによると、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う休業要請や外出自粛などにより、就業先で解雇ややといどめで失業(見込み含む)した人の数が、7月1日時点で3万1,710人に上っていることが分かった。6月4日に2万人を超え、1カ月足らずで1万人増えた。
6月26日時点での業種別集計では宿泊業が5,613人で最多、以下、飲食業が4,194人、製造業が4,133人で続いている。地域別では東京都が4,571人、大阪府3,248人、北海道1,348人などとなっている。直近1週間で増えた人数の約65%を非正規の働き手が占めている。雇用情勢は一段と厳しくなっている。

中国民政部 介護士育成大綱を発表 22年末までに200万人育成目標

日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、中国民政部養老サービス局はこのほど、「養老護理員育成大綱」を発表し、パブリックコメントの募集を開始した。養老護理員は日本の介護士にあたる。
同大綱は、2019年10月に民政部と人力資源社会保障部が発表した「養老護理員国家職業技能標準」で定めた養老護理員の技能に関する国家標準に基づき、その育成を進めるための具体的な方法を定めている。同標準では養老護理員の等級を1級(高級技師)から5級(初級士)の5段階に分類しており、同大綱ではそれぞれの等級について、必要な研修時間や研修内容、試験方法、求められる技能のポイントなどを細かく定めている。
中国では60歳以上の高齢者が2億4,900万人に達し、そのうち要介護高齢者は4,000万人とされる。その一方で養老護理員は30万人しかおらず、深刻な人員不足に直面している。民政部は必要な学歴(従来は中学校卒業以上)条件を撤廃することで、より多くの人材の入職を促し、2022年末までに200万人の養老護理員の育成を目標に掲げている。

新型コロナで解雇・雇い止め4カ月間に1万6,723人

厚生労働省のまとめによると、新型コロナウイルスの影響による経営悪化を理由に解雇や雇い止めに遭った人あ、1月末から5月29日のおよそ4カ月間で1万6,723人に上っていることが分かった。
業種別にみると、最も多いのは宿泊業で3,702人、次いで観光バスやタクシー運転手など道路旅客運送業の2,287人、製造業の2,269人、飲食業の2,122人などが続いている。都道府県別では東京都が最多で2,495人、次いで大阪府の1,789人、北海道の1,025人などとなっている。
こうした状況を反映して、全国のハローワークなどに休業や解雇の相談に訪れた事業所の数は、5月最終週だけで8,000件余り増え3万214件に上っている。

コロナ禍で解雇や雇い止め1万人超え、直近で急増 厚労省

厚生労働省が、ハローワークなどを通じて新型コロナウイルスの影響による経営悪化を理由に、勤務先を解雇されたり雇い止めに遭った人の数を調べたところ、今年1月末から5月21日までのおよそ4カ月間に見込みも含めて、全国で1万835人に上ったことが分かった。この数は3月835人、4月2,654人、5月7,064人(21日時点)と月を追って急増、直近の5月はすでに前月の2倍以上に上っている。
産業別の内訳は公表されていないが、訪日外国人の激減で深刻なダメージを受けている宿泊業や観光業、それに休業要請を受けていた飲食業でも該当者が多いという。

日本の子ども1,512万人 昨年比20万人減 過去最少を更新

総務省の推計によると、4月1日現在の日本の15歳未満の子どもの数は男子774万人、女子738万人の合わせて1,512万人となっている。これはこれまでで最も少なかった2019年に比べ20万人減少し、過去最少を更新した。減少は1982年から39年連続。
この結果、総人口に占める子どもの割合も、2019年に比べ0.1ポイント低下し、12%と過去最低を更新。1975年から46年連続の低下となり、本腰を入れた対策の必要性が指摘されながら、「少子化」に全く歯止めがかからないことが明らかになった。

技能実習生らの「転職」可能に 新型コロナ禍で特別措置

出入国在留管理庁は4月17日、新型コロナウイルスの感染拡大で解雇された外国人技能実習生らが引き続き日本で働けるよう「転職」を認めたうえで、関係省庁と連携し支援すると発表した。技能実習生は通常、あらかじめ決められた業種でしか活動できないと定められているが、今回の新型コロナ禍下の緊急事態を考慮し、特別措置が取られることになった。新型コロナ終息後、本来の実習に戻れるようにしたい考え。
技能実習生だけでなく、解雇された「特定技能」の外国人や、内定が取り消された留学生も対象とする。雇用先が決まれば在留資格を「特定活動」に変更し、最大1年就労できる。変更申請の受け付けは4月20日から。就労できるのは農業や介護、建設など14業種で、雇用する側は日本人と同等以上の報酬額を支払う必要がある。

日本の19年総人口1億2,616万7,000人で9年連続減 働き手さらに減少

日本の総務省は4月14日、2019年10月1日時点の人口推計を発表した。外国人を含む総人口は前年同月比27万6,000人(0.22%)少ない1億2,616万7,000人だった。前年割れは9年連続で、減少率0.22%統計を取り始めた1950年以来、過去最大となった。
労働の担い手の15~64歳の「生産年齢人口」は7,507万2,000人で、総人口に占める割合は前年の59.7%から59.5%に低下、過去最低となった。また、65歳以上の高齢者は3,588万5,000人で、総人口に占める割合は28.4%と前年の28.1%から0.3ポイント高まり、過去最高を更新した。