「アジア-社会」カテゴリーアーカイブ

在留資格「特定技能2号」全国初の認定 建設関係で

人手不足解消へ産業界の強い要請により2019年4月施行の、外国人労働者の受け入れのために導入された新たな在留資格「特定技能」制度で、事実上永住が可能な「特定技能2号」の資格取得者が生まれたことが分かった。この資格取得者は岐阜県各務原市の建設会社で働く中国籍の翁飛さん(35)。支援団体や国土交通省によると、2号認定は全国初。共同通信が報じた。
特定技能精度は改正入管難民法で設けられた外国人の新たな在留資格で、農業、建設、外食、介護など14分野が対象。このうち在留期間が通算5年の1号と、熟練した技能を持つ場合に与えられる2号がある。2号は在留期間の更新に上限がなく、家族を呼び寄せられるほか、事実上永住が可能。

東京電力EP 終活サポートをワンストップで提供

東京電力エナジーパートナー(EP)(本社:東京都中央区)は4月11日、高齢顧客の生前からの相続・資産・保険等にかかる各種相談や、死後に必要となる手続きや葬儀などをワンストップで提供する終活サポート「さいごまで安心サービス」の販売を同日、開始したと発表した。サービス提供エリアは茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川。
このサービスには、生前から老後の年金・相続対策等、専任のファイナンシャルプランナーへ追加料金なしで、何度でも相談できるサービスが標準付帯している。このため、顧客自身が納得いく最期について、エンディングノートの作成を通じてゆっくりと考えることができる。

立民・国民が保育士ら処遇改善法案 初の共同提出

立憲民主、国民民主両党は4月11日、保育士・幼稚園教諭処遇改善法案を衆院に共同提出した。両党が法案を共同提出したのは今国会初めて。
法案は、保育士と幼稚園教諭の賃金を月額1万円増額するための措置などを講じるよう定めた。政府が提出済みの関連法案と並行審議するよう与党側に要請している。
立民、国民両党は、介護職員の処遇改善法案も早ければ4月中に共同提出する方向で検討している。

週休3日制は可能か スペイン,英国で試験導入相次ぐ

働き方改革の一環として、日本の企業でも俎上に挙げられる週休3日制。海外の動きが大いに注目されるところだが、日本経済新聞によると欧州で試験導入が相次ぐ見通しだ。スペインは政府主導で2022年に約200社で実施するほか、英国では大学やシンクタンクが中心となり、70社以上が参加する試験を6月から実施するという。
新型コロナウイルス禍で在宅勤務の推奨など働き方が見直されたのが契機の一つだが、サービス業など一部の業界では、実施するには新たな人員確保で負担が生じると警戒する声もあり、業種によってクリアしなければならないハードルは高い。

公的年金 4月分から0.4%減額 受給開始75歳も可能に

公的年金は4月1日から支給額が改定され、6月に支払われる4、5月両月分から0.4%減額される。現役世代の賃金が新型コロナウイルスの感染拡大で減ったことから、2022年度は2年連続の引き下げとなる。
自営業者ら国民年金(満額)は月額6万4,816円(前年度比259円減)、会社員と公務員が加入する厚生年金は夫婦2人の標準世帯で同21万9,593円(同903円減)となる。
受給開始年齢も2022年度から変更され、選択の幅が現行の60~70歳から、60~75歳まで先送り(繰り下げ)が可能になる。繰り下げれば月額は増える。

21年末の在留外国人数4.4%減の276万635人 コロナで

出入国在留管理庁は3月29日、2021年末時点の在留外国人数が前年より4.4%減少し、276万635人(中長期在留者246万4,219人、特別永住者29万6,416人)だったと発表した。2年連続の減少となった。新型コロナウイルスの水際対策による入国制限措置が続いたためとみられる。男女別では男性が135万6,101人、女性が140万4,534人となり、いずれも減少した。
国籍・地域別にみると、上位10カ国・地域で増加したのはネパールのみで前年末比1,127人(1.2%)増だった。中国が最多で前年末比7.9%減の71万6,606人、次いでベトナムが3.4%減の43万2,934人、韓国が4.0%減の40万9,855人、フィリピンが1.1%減の27万6,615人、ブラジルが1.8%減の20万4,879人、ネパールが9万7,109人、インドネシアが10.5%減の5万9,820人と続いた。
在留資格別の最多は「永住者」の83万1,157人(前年比2.9%増)、次いで「特別永住者」の29万6,416人(同2.6%減)、「技能実習」の27万6,123人(同27.0%減)、「技術・人文知識・国際業務」(同3.0%減)、「留学」の20万7,830人(同26.0%減)となっている。

厚労省 20年度障がい者への虐待2,665人で過去最多

厚生労働省のまとめによると、全国の自治体が把握した2020年度の障がい者への虐待数は前年度比267人増の2,665人に上った。相談・通報件数も前年度より902件多い9,421件となり、いずれも過去最多となった。
相談・通報があったうち家庭で起きたものは6,556件で、1,775人が虐待を受けたと判断された。虐待を受けたのは知的障害のある人が47.5%、精神障害のある人が41.6%、身体障害のある人が17.3%。虐待をした側は、父親が25.2%、母親は22.6%、夫が14.8%。
一方、障がい者施設で起きたとする相談・通報は2,865件あり、890人への虐待が確認された。

大阪市 中学生の9.2%が「ヤングケアラー」

大阪市の調査によると、中学生の全体の9.2%が家族の介護や家事などを担う、いわゆるヤングケアラーに該当し、学校生活や勉強に悩みを抱えていることが分かった。2011年11月から市立中学校の1年生から3年生を対象に調査を行い、全体のおよそ87%にあたる4万5,000人余りから回答を得た。
ケアをしている家族を複数回答で聞いたところ、弟や妹が36.8%と最も多く、祖母31.2%、祖父19%、母親13.9%などとなった。また、ヤングケアラーとみられる生徒は遅刻や欠席の回数が多い傾向にあり、友人関係や成績に関する悩みを抱えている割合が高いことが分かった。
いま必要としている支援について聞いたところ、半数余りが「勉強のサポート」と答え、次いで16%余りが「家族や自分のことを一緒に考えてくれる支援」と回答している。

21年の自殺者2万1,007人で高止まり 女性2年連続増 

警察庁の自殺統計(確定値)に基づく厚生労働省のまとめによると、2021年の自殺者数は前年より74人減の2万1,007人だった。女性の自殺者数が42人増の7,068人に上った。男性は116人減の1万3,939人で12年連続の減となった。ただ、全体の数値は新型コロナウイルス流行前の2019年より838人多く、高止まりとなっている。
女性の自殺の動機・原因は「健康問題」が最多で、前年比144人減の4,375人。次いで「家庭問題」が65人増の1,357人で、内訳は「夫婦関係の不和」223人、「家族の将来の悲観」215人などと続いた。「経済・生活問題」も29人増えて454人に上り、うち「生活苦」が185人と最も多かった。