政府は、介護サービスの公示価格、介護報酬を2024年度から1.59%引き上げる方向で最終調整に入った。鈴木俊一財務相と武見敬三厚生労働相が近く折衝し、正式に決める見通し。
定期改定は3階連続の増額で、プラス幅は2009年度に次ぐ高い水準。介護事業の職員の賃金水準が他産業に比べ大幅に低いことや、物価高などによる事業者の経営悪化を考慮し、大幅な増額が必要と判断した。前回の2021年度改定では0.7%引き上げられている。
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認知症薬「レカネマブ」薬価承認 患者負担は数万円程度
中央社会保険医療協議会(厚生労働相の諮問機関)は12月13日、エーザイと米バイオジェンが共同開発したアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」を保険適用する薬価(薬の公示価格)を承認した。患者の体重によって投与量が変わるため価格は変わってくるが、体重が50kgの人の場合、年間費用は298万円になるため、実際の患者の負担額は数万円程度に抑えられる見込み。12月20日から保険適用される。
ただ、投与対象は認知症になる前の軽度認知障害者と早期の認知症患者に限られる。このため、認知症患者全体の1割未満といわれる。だから、すべての認知症患者とその家族にとって、両手を挙げて喜べるものではないことを念頭に置かなければならない。
訪問・通所複合型 介護新サービス創設見送り 厚労省
貧困状態の子ども 先進43カ国で6,900万人以上 ユニセフが報告書
ユニセフ(国連児童基金)は12月6日、日本や欧米などの先進国の子どもの貧困が全体として減少しているものの、なお貧困状態にある子どもがいぜん6,900万人以上に上るとする報告書を公表した。これは、OECD(経済開発協力機構)やEU(欧州連合)に加盟している43カ国を対象に調べたもの。
2014年から2021年にかけて子どもの貧困率は全体でおよそ8%減少した。ただ、それでも2021年末時点でいぜんとして6,900万人を超える子どもが貧困状態にあると指摘している。
日本の子どもの貧困率は、2014年までの3年間の平均が18.2%だったが、2021年までの3年間の平均が14.8%に減少し、調査が行われた各国のうち8番目に改善が進んだとしている。