厚生労働省が委託した調査によると、全国の介護施設で高齢者の見守りセンサーを導入していない施設が66.7%に上ることが分かった。見守りセンサーは、高齢者がベッドから離れると検知するなどの機能があり、夜勤職員の巡回負担の軽減などが期待されている。
センサーを導入している施設に効果(複数回答)を訊ねたところ、69.7%が「職員の負担軽減」と回答。以下、「介護事故の防止」「業務効率化」などの回答があった。一方、センサーを含めた介護ロボットを全く導入していない施設の理由(複数回答)は「導入費用が高額」(64.6%)が最多。以下、「職員が使いこなせるかどうか不安」「設置場所や維持管理が大変そう」が続いた。
政府は介護職員の人手不足に対応するため、センサーなど介護ロボットの活用を促しているが、導入費用や維持管理に不安があり、踏み切れない施設が多い実態が分かった。
調査は厚生労働省の委託を受け三菱総合研究所が2022年9〜12月に実施。2,958施設から回答を得た。