警察庁のまとめによると、全国の警察が児童虐待の疑いがあるとして、児童相談所に通告した18歳未満の子どもは、前年より8,738人(8.9%)多い10万6,960人(暫定値)だった。統計を取り始めた2004年から毎年増え続け、初めて10万人を超えた。過去5年間で2倍に増えた。
内訳は、子どもの前で親が配偶者らに暴力を振るう「面前DV(ドメスティックバイオレンス)」など「心理的虐待」が7万8,355人(前年比10.8%増)で、全体の7割を占めた。以下、体を傷つける「身体的虐待」1万9,452人(同6.4%増)、「育児放棄(ネグレクト)」8,858人(同1.1%減)、「性的虐待」295人(同11.7%増)だった。
一方、DV被害は前年比434件増の8万2,641件で、2001年にDV防止法が施行されて以降の最多を更新した。摘発は384件減の8,777件で現在の方法で統計を取り始めた2003年以降で初めて減少した。